平成の京町家
昔家、「今住の家」
日本建築の素材、構法を現代的に仕立て上げる
これは現代を超えた未来への家である
長年培われた京都の店頭を継承した建築に、現代の設備と技術を取り入れ、「過去」と「現代」が融和した、「古き、新しき、良き現代住宅」を目指している。
人の住まいの快適性を造る家
日本の現代住宅は、性能、デザイン共に、この数十年で目覚しい進歩を遂げてきた。 だが今の時代は、環境条件や社会状況の変化でこれからの将来の方向性があらゆる方面で模索され始めている。
住宅においても健康やエネルギーの問題が顕在化され、効率化の追求のみでは、解決できないことが指摘されている。 健康に良い素材や高気密・高断熱化などの画一化が進む一方で、風土・気候・自然などの地域性への配慮が失われ、日本の建築で培われてきた技術や素材が置き去りにされてきた側面がある。「歴史の継承と現代技術の進化と融和」を1つの手法とし”人の住まいの快適性”を造るのがこの住宅のテーマである。
伝統建築を造る職方も高齢化が進み、今継承しなければならない次世代に本当の日本建築は残らない危機感もある。 過去のスタンダードがそのまま現代のスタンダードにはならないが、この融和する日本建築の考え方は、京都の現代住宅の1つの手法として用いられることを願っている。