自在平面の家
家の「隅々に美しい」北山丸太 北山丸太の新しいジョイントシステムのご提案
北山杉丸太は、構造材でありながら、それ自身が化粧材として日本の建築独特のしなやかな柔らかさを表現してきた。数奇屋における面皮柱や長押の軒桁と、その美しさには、他に追随するものはないが、現代ではその数も徐々に限られてきている。
新しい使い方の提案
「家の隅々の柱」を、北山丸太(or絞丸太)とし、両袖をガラスのスリットで「丸太一本」を美しくみせる手法である。素材の美しさと共に、丸太が故にあらゆる方向に拡張していくジョイントシステムを思考している。矩形だけでなく自在な平面をもつ住宅への展開が可能で、そのジョイント部分に北山丸太がその真直ぐな素性の美しさを見せている。床の間だけに留まらない全ての室で、現代の住宅に忘れられた北山杉を味わうことができる。
大黒柱は北山杉を5本束ねた繊細な構成で表現される。
北山杉の新しい普及の姿がここに表現されていくことになる。
自在平面の家
この新たな北山杉ジョイントシステムを使い、具体的に敷地を設定し、住宅を設計した。自在に操作できるこのシステムによって、自由に平面プランを決定できる。また、建物の隅には北山杉が現れ、まるで北山杉の森にいるかのような内部空間を実現した。
敷地面積は150㎡、建築面積は75㎡の夫婦二人暮らし。子供はいないが将来必要な子供部屋はシステムの拡張により容易に増築可能である。
この住宅は、家族構成の変化にも合わせて成長するのである。