Works

舞鶴ルンビニ保育園

緑の屋上をもつ保育園
無垢の木のぬくもりと屋上の芝生を、 裸足の子供達が「走る」「跳ねる」「寝っ転がる」 心地良い空間

その名の通り舞鶴の歴史ある浄土真宗・瑞光寺に併設される保育園は、時代と共に変わりつつある保育理念の創造の為、老朽化と敷地の変遷を経て全面建替えられる事となった。 現代の社会の要請に伴う保育・教育環境の変化は、従来の施設に新たな要素が加えられる事となってきている。幼稚園の保育化、保育園の教室化、親達の職場環境の変化、子供達の成長に関わる保育と教育の境目、これらを此度の新築に際してどう盛り込んで行くか、或いは当園長の保育理念を踏まえて、時代と共に変わりつつある保育理念の創造と構築に向けて、これは建築との応答の成果である。

2階は屋上緑化をベースに保育諸室が点在するプランニングとした。 保育諸室は、子供達の動線が自然と緑の芝生の空間へも回遊性をもつように配置し、屋上庭園は保育諸室が有機的に連なるアメーバーの様な形態(大きな人の字)をデザインした。グラウンドレベルと違って、上下移動の危うさを経験する事と眺望の広がり(本堂の大屋根や背景となる山並)が、広い芝の上から見える日常とは異なる風景として感じるのではないだろうか。

2005年6月の竣工から一夏を越え、バッタが跳ね、トンボが飛び交い、秋には虫の声が子供達と共に生活を始め、ほんの少しの間でこれほど緑に自然がやってくる驚きは想定をはるかに越えるものであった。 芝生の保湿性は予想通りの断熱性を発揮し、1階は夏もひんやりとし、この地域の気候、風土には最適であった様である。

CATEGORIES

現代, 福祉

所在

舞鶴市

構造規模

鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造 地上2階建

敷地面積

1201㎡

延床面積

907㎡