京の高台の家
暖かいモダニズム
敷地は京都市中を離れた郊外の高台に位置している。
暖かい家庭的な夫妻と子供達。対外的な経済人としての顔。
長年知己を共にしてきたクライアントと私は、建築を通してこれからの家族の生き方を語り合う事となった。
多くの知人を家に迎え入れたい事。若手作家の清水焼の大きな陶板を架ける事。茶事への対応を考えておく事。
これらを実現する為にキッチンをセンターに配して、パブリック、プライベート、それらをつなぐエントランス及び中庭を並列し、それらを串刺しする様に動線が横切る事で、来客、日常生活、遊びのグレードを設定した。
エントランスは、鉄骨のR屋根を持ち、天井の木質感は通りからホールに至る迄一体感をもって来客を迎え入れている。竣工して、訪れる人々が長居をして困るとはクライアントのうれしい悲鳴の様である。